北斗米について
環境負荷を抑え、人の健康を守り、美味しさを極める。
田んぼの土を調べることから始め、土の状態に合わせて肥料を考える。有機肥料を使い、できるだけ農薬に頼らず育てる。そして収穫したお米は、時間をかけて丁寧に精米する。
ひとつひとつを見ると、決して効率的な方法ではありません。それでも私たちは、この手間の積み重ねこそが北斗米の美味しさにつながっていると考えています。
北斗米は、1991年に生まれました
北斗米が誕生したのは、環境問題への関心が今ほど高くなかった1991年(平成3年)。
「環境と人にやさしい米をつくりたい」と考える農業者と、やぎぬまの想いが重なり、農薬や化学肥料をできるだけ抑えた米づくりへの挑戦が始まりました。
30年以上が経った今も、私たちが目指すところは変わりません。地球へのやさしさ、人の健康への思いやり、そして何より、毎日食べたくなる美味しさ。北斗米は、この3つを大切に育てています。
非効率な、4つのこだわり
田んぼごとに、土を調べる
北斗米の田んぼから土を採取し、pHや栄養素などを科学的に分析。田んぼごとの状態に合わせて肥料設計を行い、稲が元気に育つための土台を整えます。美味しいお米づくりは、まず「土を知ること」から始まります。
独自の有機肥料「ホクトぼかし」
北斗米では、魚を原料とした独自配合の有機質肥料「ホクトぼかし」を使用しています。土の中の微生物の働きを活かしながら、稲の生育を支える環境を整えていきます。手間はかかりますが、北斗米の美味しさを支える大切な工程です。
リスクを抱えてでも、農薬を減らす
農薬を減らせば、病気や雑草による収量低下のリスクは高まります。それでも北斗米は、環境や健康への負荷をできるだけ小さくするため、農薬の使用を可能な限り抑えています。2023年からは、ネオニコチノイド系農薬も使用していません。
約1.7倍の時間をかける精米
手間を惜しまない「四段精米」を採用。一般的な精米より時間をかけることで、精米時に発生する摩擦熱を抑え、お米本来のうまみをできるだけ損なわないよう丁寧に仕上げています。軽く洗うだけで炊ける「軽洗米」仕立てです。
農薬を使えば、病気や害虫による被害を抑えやすくなります。除草剤を使えば、雑草の管理もしやすくなります。効率だけを考えれば、手間を減らす方法はいくつもあります。
それでも北斗米は、「できるだけ農薬を減らしたい」という考えを大切にしています。稲の管理が難しくなっても、収量が減るリスクがあっても、環境への負荷を小さくし、安心して毎日食べてもらえるお米を目指したいからです。
私たちにとっての非効率は、美味しさと安心を諦めないための選択です。
| 工程 | 一般栽培米 | 北斗米 |
|---|---|---|
| 種子消毒 | 0〜2回 | 0回 |
| 床場殺菌 | 1〜3回 | 0〜2回 |
| 床場殺虫 | 1回 | 0〜1回 |
| 除草剤 | 2〜7回 | 3〜4回 |
| 防除 | 4〜9回 | 1〜4回 |
| 合計 | 22回以下 | 3〜11回 |
生産者とやぎぬま、二人三脚の米づくり
私たちは信じていました。
平成3年、北海道東神楽町。環境にも人にもやさしい米づくりを進めるため、「北斗会」が結成されました。農薬と化学肥料を減らして育てたお米。それが北斗米の始まりです。
今では「低農薬」「有機栽培」という言葉を耳にする機会も増えましたが、当時は農薬を抑えてお米をつくる農家はほとんどいませんでした。周囲から冷やかされることもあり、分からないことばかりの挑戦でした。
最初の3〜4年は思うように収量が上がらず、有機肥料をたくさん使っても、手間をかけても、お米が十分に獲れない。生産者とやぎぬまは話し合いを重ね、毎年試行錯誤を続けました。
そして5年目ごろ。少しずつ土地が肥えてきたことを実感し、ようやく周囲と大きく変わらない収量を得られるようになりました。
何度も失敗し、それでも諦めずに続けてきた米づくり。その積み重ねから生まれたのが、やぎぬまの独自ブランド米「北斗米」です。
30年以上続けてきたからこそ、次の一歩へ
ネオニコチノイド系農薬を使用中止
生態系や人体への影響が懸念されるネオニコチノイド系農薬を、北斗米では使用しない方針としました。
「中干し期間の延長」で水管理を見直す
温室効果ガスのさらなる削減を目指し、米づくりにおける水管理方法を見直しました。
微量要素肥料の全面導入
食味向上が期待される微量要素肥料を導入。より美味しい北斗米を目指し、米づくりを進化させています。
有機JAS栽培にも挑戦しています
やぎぬまでは、農薬や化学肥料に頼らない米づくりに挑戦する生産者を支援しています。除草機の導入や栽培資材の準備などを通して、生産者が新しい農業に取り組みやすい環境づくりを進めています。